発達障害を持つ人にプログラマーは本当におすすめ?

発達障害の特性があることで将来に不安があり、早いうちからスキルを身に付けて将来に備えておこうと考える方が少なくありません。その中で、何か良い物がないかと探していく中で「プログラマー」という選択肢が目に入ることが多くあります。

発達障害の特性を持つ人はプログラマーが良いとされる理由や、実際にプログラミングの学びたい場合はどうすれば良いのかなどを紹介していきます!

 

なぜ発達障害とプログラマーは相性が良いの?

まず発達障害には自閉スペクトラム症(ASD)・注意欠如多動症(ADHD)・SDL(限局性学習症)と大きく3つの種類があります。

発達障害それぞれの詳細については今回触れませんが、内閣府大臣官房政府広報室が運営している政府広報オンラインにて具体例を交えて紹介されていますので、気になる方はこちらもご覧ください。

外部リンク

政府広報オンライン 発達障害って、なんだろう?

その中でも自閉スペクトラム症(以下ASD)の特性には、「対人関係が苦手でコミュニケーションが上手くとれない」「特定の物事に対して強いこだわりがある」といった特性があります。この強いこだわりという部分が良い方向に働く可能性があります。

また、注意欠如多動症(以下ADHD)の特性には、不注意や集中ができないといった特性がある一方で、逆に「過集中」といって本人の好きなことや興味があることに対して没頭して集中しすぎるといった特性もあります。この特性はASDにも見られます。

この過集中により、本来かかる期間よりも短い時間でプログラミング言語を習得してしまう、作業がとても速いといったことにも繋がります。そして普通では見逃してしまうような小さいミスでさえも見逃さない、発達障害を持つ方の豊かな発想力、創造力で様々な物を創り出していくことも期待できます。

 

発達障害とプログラミングの思考は似ている?

プログラミングは1つの出来事が起きると、対応した出来事が1つ起きる」といった規則性に沿ったルールの中で動いています。発達障害の特性を持つ方は、予定外の物事や曖昧な表現を苦手としている傾向が多くあります。

規則性があるプログラミングにはそのような苦手なものが少なく、感情的な表現も無いため、発達障害の特性を持つ方は普段の考え方が似ていることもあり、本来持つ能力を活かしやすいといえるでしょう。

 

発達障害を持ちながら活躍している人がたくさんいる

「シリコンバレー症候群」というものを皆さんはご存知でしょうか?

アメリカのカリフォルニア州、シリコンバレーはIT産業地域で、Apple社・Meta (旧称Facebook社)・Google 社を始めとした様々な企業が密集している地域です。このシリコンバレーで働くプログラマーのうち少なくとも1割、グレーゾーンの方を含めると約半数以上の方が発達障害、もしくはその傾向があるとも言われています。シリコンバレー症候群とは、シリコンバレーで活躍している優秀なエンジニタの発達障害の傾向を指した言葉です。

このような言葉ができるほど、シリコンバレーでは多くの発達障害を持つ方が活躍しています。そして日本でも発達障害とプログラミングの相性の良さが注目されており、就労移行支援などでもプログラミングを学べるところが増えつつあります。

また、発達障害を持つIT業界の著名人も多くいます。ビル・ゲイツ氏、スティーブ・ジョブズ氏、マーク・ザッカバーグ氏などは大手企業を立ち上げた方々です。その他にも天才と言われるようなプログラマーやエンジニアが発達障害の傾向にあるというのを聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?

発達障害を持つことで、コミュニケーションが苦手であったり、強い衝動性などから協調性に欠ける一面がありつつも、優れた能力を見せてもいました。その能力を活かし、伸ばしていきつつ、認められたことで様々な偉業を成し遂げてきたのでしょう。

 

プログラミングをどうやって学べばいいの?

2020年度から小学校でプログラミングが必修化され、その翌年には中学校でもプログラミングが必修化になりました。ですが、小中学校で行われているプログラミング教育では、プログラマーの養成が目的ではなく、プログラミング的思考を身に付けることや、身近でコンピューターやその仕組みを利用されていることを学ぶことが主な目的となっています。

ではプログラミングをしっかりと学びたいのならばどうすればいいのでしょう。

学習の仕方はパソコン教室(プログラミング教室)に通う、書籍や家庭で学習ツールを利用して学ぶ、で買って自分で学ぶ、オンライン学習で学ぶなどが挙げられます。それぞれにかかる費用、本人に合うツールや学びたい物が見つかるかどうか、通える教室があるかどうか等の様々なメリットデメリットがあります。

また、プログラミングには200種類以上あると言われているプログラミング言語があります。どれから学べばいいの?となってしまうと思いますので、上記のメリットデメリットと合わせて以下の記事にて紹介しています。よろしければ併せて以下の記事もご覧ください。

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こちらの記事では記載していませんでしたが、もしパソコン教室やオンライン教室などを利用しようと考えている場合には、その教室が発達障害を持つ方にも対応しているかどうかを確認しておくことがとても大切になります。対応していると言っても、先生との相性などによっては上手くいかないケースがあるため、必ず授業体験や見学を行うようにしましょう。体験や見学では授業の進め方だけではなく、先生と本人が話すことで物事の伝え方や言葉遣い、教え方なども見ることが出来ます。それらを含めて教室を選ぶようにしましょう。

 

もちろん向き不向きがある

ここまでプログラミングをおすすめしてきましたが、あくまでも発達障害の特性が良い方向に活かしやすいのであって、個人の性格や他の特性上プログラミングが向いてないということも当然あり得ます。そして、プログラミングを楽しいと思うことが出来なければ、発達障害の特性を活かすことも難しくなってしまいます。ですので、まずはプログラミングが向いているかどうかを見てみるためにも、本人にプログラミングを一度薦めてみるのが良いでしょう。

そこで好感触であったり、興味を示したらプログラミングを継続して学習していきましょう。将来のプログラマーを目指しても良いですし、プログラマーにならずともプログラミング的思考を学べるというのは生きていく上で決して無駄にはなりません。

プログラミング的思考は、物事を考える時にその物事の動作や順序を理解し、効率的に意図した動作や結果を導くために論理的に考える力です。この思考を身に付けることが出来れば、仕事だけではなく日常生活を過ごしていく中でも活かすことが出来ます。

 

【まとめ】発達障害を持つ人にプログラマーは本当におすすめ?

今回は発達障害を持つ人にプログラマーが何故おすすめなのか、発達障害との相性の良さ、学び方などを紹介してきました。

プログラマーは発達障害を持つ人、特にASDの方におすすめする職業の1つになります。ですが、あくまでも1つです。これしかないと決めつけるのではなく、プログラマーという選択肢を増やすと考えて学ぶようにしましょう!

 

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