近年、習わせたい習い事ランキングで上位に入るようになったプログラミングですが、皆さんはご興味ありますか?もしくはもう習わせているという方もいらっしゃることでしょう。
そのような方に、プログラミングのプロとして皆さんにお勧めの学習方法をお伝えしたいと思います。プログラミングは素晴らしい学習ツールですが、誤った取り組ませ方をすると、ただのゲーム(遊び)になってしまいます。どういう点に注意すべきかもお伝えしますね!
前提:初期段階のプログラミング学習にロボットは不要
まずはこの点を押さえておきましょう。こちらは他の記事で書いてあるため詳細はこちらをご覧ください。
>>小学生や初心者にロボットプログラミングは推奨できない理由
この記事でも紹介しているように、初期段階においてはロボットは無いほうがいいでしょう。ロボット学習はインパクトもあるため、一見よさそうに見えますが、実は、、、、という点が沢山あります。その点を抑えたうえでも、ロボットをやらせたいという場合は良いと思いますよ。何もロボットプログラミングが無意味とは言ってません☆むしろ賛成しています。ただ、段階を経る必要があったり、本来の目的を見失ってはいけませんよという意味で捉えてください。
代表的なゲームプログラミングの紹介
ロボットを使わずプログラミングを学習するとなると、いわゆるゲームプログラミングというものをやることになります。これも保護者からするとネーミングがいまいちですよね。ゲームと言われる時点でなんか価値あるのかな?と思われるかもしれません。
しかし、このゲームプログラミングはプログラミング脳を作るうえでとても重要な要素なので外すことは出来ません。FacebookのマークザッカーバーグやAmazonのジェフベゾスも幼少期にこれらのプログラミングをやっていたと言われています。
では、そのゲームプログラミングにはどのような種類があるのか見てみましょう。
スクラッチ
【推奨年齢】6歳~
【学習期間】1年~2年ほどでスキル習得可能
【導入費用】無料
【お勧め度】★★★★★(MAX)
【公式HP】https://scratch.mit.edu/
ゲームプログラミングと言えば「スクラッチ!」というほどメジャーなソフトです。こちらはマサチューセッツ工科大学が開発したプログラミング学習ソフトで、世界で最も普及している子供向けプログラミング学習ソフトだと言われています。
プログラミング教室の大半はこのスクラッチも導入しているでしょう。
またゲームプログラミングには数十の数があったり、ロボットプログラミングで利用するプログラミング環境も無数にあったりするのですが、そのベースはこのスクラッチだということが良くあります。そのためスクラッチを学習しておけば、今後どのようなプログラミング学習に進んだとしても、ある程度応用が利くと考えてよいでしょう。
スクラッチジュニア
【推奨年齢】4歳~6歳
【学習期間】半年ほどでスキル習得可能
【導入費用】無料
【お勧め度】★★☆☆☆
【公式HP】https://apps.apple.com/jp/app/scratchjr/id895485086
スクラッチジュニアはその名の通り、前述したスクラッチのジュニアバージョンです。ただスクラッチという名前がついているだけで、利用方法はかなり違います。イメージ的にはあくまで幼児向けの導入ソフトという位置づけです。そのため小学生以上の子がこちらのソフトウェアを学ぶ必要はあまりないのではないかと個人的には考えます。
人によっては、スクラッチジュニアを学んでからスクラッチを学ぶべきでは?とお考えの方もいらっしゃるでしょう。確かにそれも一つです。プログラミング脳が全くできていない状態で、いきなりスクラッチだとちょっと難しく感じることもあるためです。
そのため、このソフトウェアは、その子の現在地によってやるかやらないかを決めることをお勧めします。論理思考が比較的得意なタイプや多少なりともプログラミングをいじったことがあるのであれば、スクラッチからでいいと思います。その逆であれば、スクラッチジュニアからというスタンスです。
マインクラフト
【推奨年齢】8歳~
【学習期間】1年~2年ほどでスキル習得可能
【導入費用】3,465円(税込)
【お勧め度】★★★★☆
【公式HP】https://www.microsoft.com/ja-jp/p/minecraft-for-windows-10/9nblggh2jhxj?activetab=pivot:overviewtab
世界でもっとも売れているゲームとして有名な、マインクラフトでもプログラミングが出来るってご存じでしょうか?実は、こちらも大変人気のあるプログラミングソフトなんです。
動作環境はパソコン(タブレットでも出来ないことは無いが推奨はしません)と限られますが、非常に本格的なプログラミングを行うことが出来ます。
マイクラの世界観やゲーム感はそのままで、家を建てたり橋を作ったりするときに、プログラミングを活用するというもの。そのため子供たちは勉強という感覚1mmもありません。ゲームとして楽しんでいるうちに、プログラミング脳が出来上がっていきます。
導入時に3,465円かかりますが、その後は一切費用は掛かりません。ただこちらは独学で学ぶには少し難易度が高いかな?と感じています。当然プログラミングに慣れている子供や、高学年の子供なら出来るかもしれません。しかし、独学はちょっと危険性もはらんでいるので、教室に通った方が良いでしょう。
>>【習い事にお勧め】小学生に大人気のマイクラプログラミングとは?
小学生のプログラミング学習で独学はお勧めしない理由
実は、小学生にプログラミングを習得させたいと思った時に、一番やってはいけないのが「独学」です。もしお父さん、お母さんにプログラミングスキルがあったとしても私はお勧めしません。
それはなぜかというと、プログラミングが「学び」になるか「遊び」になるかは、紙一重だからです。
子どもの今のレベルに合わせて、課題を出し、諦めそうになった時に感情的にならず冷静にサポートし、答えを教えるのではなく、答えの方向に導く指導。これが出来て初めてプログラミングがその子にとっての「学び」へと変わっていきます。
上記が家庭で出来る場合に限り独学でもOKだと思います。
一般的な家庭学習では、プログラミング環境を構築し、テキストを用意してあげて、最初だけは保護者が確認するが、1週間もたつと子供に任せっきりになってしまう。だいたいこのようになるでしょう。これだとプログラミングが「遊び」になります。そしてすぐに飽きて、プログラミングに対する興味を失うこととなります。これは今後の未来を考えれば、物凄く大きな損失でしょう。
プログラミングは、適切な課題を与えることが非常に重要で、あえて難しいポイントを作り、それを自力で乗り越えらえるよう支援することが非常に重要です。そういった理由で独学はお勧めしません。
【まとめ】プログラミングのプロがお勧め!小学生のプログラミング学習法
以上が小学生にお勧めするプログラミング学習法でした。
学年にもよりますが、まずはスクラッチから初めてその後マイクラプログラミングを学ぶ。という順番が最も良いと思います。幼児の場合は、その前にスクラッチジュニアを導入するという具合です。
ただ学年というよりもその子の今のレベルに応じて臨機応変に選ぶと良いでしょう。
プログラミング脳とは、論理思考力のことでもあります。普段からパズル・謎解き・LEGOなどをやっていて得意なタイプであれば、論理思考力のベースがあると判断できるので、スクラッチジュニアを飛ばしても良いかもしれませんね。
プログラミングは、この先衰えることなく広がっていく一方だと考えられます。漢字を覚える、計算を早くする、このような事も良いでしょう。しかし、現代・そして未来を見て習い事を選ぶことも重要ですね!