障がい者の就職・就労にはパソコン&プログラミングスキルを!

今回は障がい者(障碍者)のスキルアップについて記事を書かせていただきます。私の勤める会社では障がい者(障碍者)が働いています。彼の障碍は「二分脊椎」という障害で、先天性の障害です。排泄に障害をきたしていますが、それ以外の部分においては非常に優秀だったため、実は私から彼に声をかけて採用したという経緯があります。

その彼を見て思うことこそ今回のテーマである「障がい者(障碍者)こそパソコン&プログラミングスキルを」ということなのです。この記事を読んでいただくと、きっと障がい者(障碍者)の方やそのご家族に明るい光が差すのではないかと思います。

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障がい者(障碍者)の就職・就労について

まず今回の記事に関しては障碍の中でも、身体的な障害に関して主に書いているとご理解ください。知的障害をお持ちの方への記事はまた別記事で書いていこうと考えています。

障がい者(障碍者)の雇用は中規模以上の企業では義務付けられている部分もあり、一定の雇用はされている事実があります。と言っても、それはあくまでも障がい者(障碍者)という枠の中での雇用であるため、数も業務もかなり限定的であることは認めざるを得ないでしょう。

弊社に入社した彼(以後A君)もそのひとりでした。もともと就職していた企業で、自身の障害が原因でつらい経験をしてしまい一度は引きこもりになったA君。その後どうにか社会復帰をして再度就職をするも、任される仕事は雑用のみ。企業に届いた郵便物を仕分ける作業。コピーを取る作業。シュレッダーをするなど、やりがいがある仕事とは到底思えなかったとのことです。

更にA君がこの会社を辞めたいと思い、上司に伝えた際その上司からひどい一言が。

「あぁ~いいよ。障碍者枠で雇用しているだけだから」

こんなことを内心思っている人間と一緒に働くなどそれこそ人権を無視されているようで、この話を本人から聞いた時は本当に腹が立ちました。しかしそれ以上に精神的ダメージをくらったのは本人でしょう。

日本の障がい者(障碍者)雇用については、これが現実のようです。当然例外はあるでしょう。しかし今回の例が特例だとは思いません。だからこそ何かできることがないかと私たちは考えているのです。

コロナ禍で見えた就職・就労への一筋の光

2020年世界は新型コロナウイルスによって大パニックとなりました。今までの常識がことごとく覆り、多くの人が新しい価値観を見つけ出したことでしょう。実は障がい者(障碍者)にとってもこのパンデミックによって一筋の光が差した点があるのです。それはコロナ前に比べ「在宅業務」という概念が多くの企業、多くの教育機関で認知されたこと。

それまでは「在宅ワーク」というとアルバイトやパートと同じような、ちょっとした仕事という感覚が強かったように感じますが、コロナ禍においては多くの大企業が率先して「在宅ワーク」を取り入れました。そうです、このことにより「出社」という概念が無くなったのです。これは障がい者(障碍者)にとってはとても大きなアドバンテージだと言えるでしょう。

弊社で働くA君も二分脊椎という障害によってもたらされる「排泄」がとにかく就職を難しくしていました。自分の意志に反して出てしまうこともあるため、そこで恥をかいたり、そうでなくても匂いを常に気にしていなければならなくなったりと「外出=排泄との恐怖の戦い」になっていました。それがこのコロナ禍による「在宅ワーク」の定着によって解放されたのです!

二分脊椎だけでなく、身体的障がい者(障碍者)は出社が無くなるだけでも出来ることが増え、活躍の場が増える!とても良いきっかけだったと思います。

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在宅ワークにはパソコンスキルが必要不可欠!

しかしいざ在宅で仕事をしようと思ったときに立ちはだかるのが「パソコンスキル」の問題です。パソコンが得意な方はかなりアドバンテージがあると言っていいでしょう。在宅ワークが成り立つか否かはパソコンが得意かどうかによると言っても過言ではありません。

それほどまでにパソコンスキルが重要となってきます。その理由は言わずもがなだと思いますが、念のため。在宅ワークの場合は、連絡をやり取りする際に確実にメールを利用します。そしてWEBカメラを接続してオンライン通話をすることも多くなるでしょう。相手方から資料を受けるときにも、ネットからダウンロードという手順が必要。自分が作成した資料を提出する際も、場合によってはサーバーにデータをアップロードして、閲覧用パスワードを相手に伝える必要もあります。そして作成する資料は当然すべてパソコンで作成します。ワードやエクセル、パワーポイントと言ったビジネス資料作り。またはプログラミング言語を駆使してWEBページやアプリ、システムを納品することになることもあるでしょう。このような理由で在宅にパソコンは必須となるわけです。

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障がい者(障碍者)の就職・就労にプログラミングスキルが活きる!

パソコンスキルの中でも、プログラミングスキルは非常に重要となるでしょう。

プログラミングスキルがあれば、WEBページ作成、アプリ開発、システム開発という業務を請け負うことが出来ます。このあたりの業務は専門家が増えているという現状はあるものの、ワードやエクセル、パワーポイントが使える人数に比べれば雲泥の差で少ないのです。企業もWEB関係の開発担当者をしっかりと専任しているというところはそう多くはないでしょう。そのため今からでも十分に就職・就労のチャンスがある分野だと言えます。

そして何よりこの分野であれば、コロナが終息して在宅ワークが少し減っていったとしても、十分在宅のまま業務を請け負うことが出来る業務内容となります。さらに、今後WEB戦略はますます重要度を増していくことが予想されているため、衰退することがない。こういったところも非常に魅力的だと思います。

プログラミングはやりがいを感じられる仕事!

働くうえで大切な事、それは「やりがい」を感じられるかどうか。弊社のA君も仕事はあったがやりがいがなかったがためにメンタルを崩してしまった過去があるとお伝えしましたが、そりゃそうです。健常者もそうであるように、障がい者(障碍者)も同じようにやりがいを求めたいんです。そして求めていいんです!

プログラミングはWEBサイトを作成したり、アプリを開発したり、企業のシステムを開発したりします。つまりデジタル上でのものづくりをしているわけです。作った後には利用されるお客様や企業の方々がいる。そこで好評の声を頂いたり、企業の業績が上がったりすれば作った本人は嫌でもやりがいを感じることでしょう。

そしてこのやりがいがあれば、長く続けることも出来るし、さらにスキルを磨いていくモチベーションも生まれてくるでしょう。その時には障がい者(障碍者)というレッテルを自分から剥がしているかもしれません。これが理想的な展開だと思います。外部から見たら、障がい者(障碍者)はいつまでたっても障がい者(障碍者)かもしれません。しかし当の本人としては障害を乗り越えた先には、障がい者(障碍者)ではなく”一人の人間”として生きていくことが出来るでしょう。他者にどう思われるかが大切ではない。自分で自分をどのような価値をつけるか!これは障がい者(障碍者)に限った話ではありませんね。

【まとめ】障がい者の就職・就労にはパソコン&プログラミングスキルを!

以上で、障がい者の就職・就労にはパソコン&プログラミングスキルを!というお話を終わりたいと思います。

今回ここで挙げた事例には当てはまらない障害をお持ちの方には読んでいて気持ちの良い記事ではなかったかもしれません。しかし、どのような障害であったとしても、やりがいや生きがいを見つけ出すことはきっとできると私たちは信じています。

パソコンやプログラミングスキルにとどまらず、自分が追い求めていきたいものを見つけていきましょう!

最後までご覧いただきありがとうございました!