障害を持つお子さんの親御さんは自分を責めないで欲しい

今回は普段投稿している記事とは少し雰囲気が違う記事になっているように感じるかもしれません。ですが、どうしても伝えたいと思いこの記事を書くことにしました。

 

どうしてこの記事を書こうと思ったのか?

最近では発達障害を始めとして、様々な障害に対して認知が広まりつつあると感じています。テレビでは発達障害のお子さんが社会生活で大切なスキルを学べる番組があったり、書籍や大手ニュースサイトなどでも毎日様々なニュースやインタビュー記事を見る機会があります。

様々なニュースやインタビュー記事を見ていく中で度々目にするものがありました。それは「健康な状態で産んであげられなくてごめんね」と感じている、思っている方がとても多いということです。

正直な感想を言うと私はすごく悲しい気持ちになりました。私も身体障害を持って産まれてきました。確かに健常者の方と比べると不自由な事もありますし、羨ましいと感じたこともあります。大きく体調を崩したり入院した時には何で自分は何度も体調を崩すんだろう・・・と考えたこともあります。

ですが、産まれてこなければよかったと思ったことは一度もありませんし、健康な身体じゃなかった事で両親を責めたことも、恨んだ事もありません。むしろ産まれてきて良かったと思っています。お子さんが私のように考えているとは限りません。それでも、親御さんが申し訳ないと思っているのが伝わってしまうと、「自分は障害を持っていて他の人に比べて駄目なの?」と感じてしまうことがあります。私は実際に言われた時にそう感じました。

そう感じてしまえば自己肯定感は絶対に下がりますし、良い影響はまったくなく、悪い方向に進んでしまうのは間違いないでしょう。

 

自分を責めるのではなく誉める

私からすればお子さんを愛してあげて、背中を支えて一緒に歩んでいく。これをされているならばすでに親御さんはすでに十分やるべきことをしています。

この記事を読まれている親御さんはすでに実践されている方ばかりだと思います。ですので、どうか自分を責めないで下さい。

たまには辛いと思ったことや、泣きたくなることだってあるはずです。そんな出来事がありながらもお子さんを愛し育てているのは素晴らしいことです。責めるのではなく誉めてあげてください。

 

親御さんの笑顔がお子さんを安心させる

子どもは親御さんの表情を大人が思っている以上によく見ています。親御さんが笑顔ならば笑顔を、怒っているならむっとして、悲しい顔をしている時はお子さんも一緒に悲しんでしまいます。これは意識して行っているのではなく、無意識下で自然とそうなってしまいます。ですので、まずは親御さんが笑顔でいることが大切です。

親御さんが笑顔ならば子どもは安心して、日々を過ごすことができます。また、様々なことに挑戦をしている時には親御さんが笑顔で応援しながら見守っていると、もし失敗したとしても親御さんがいる所は安全な所、あそこに戻れば大丈夫と思える居場所になります。その居場所があることで子どもは頑張って挑戦することができます。

出来ない事は当然ありますが、出来る事もあります。どうしても出来ない事が目立ってしまいますが、それでも出来ない事に目を向けるのではなく、出来る事に目を向けてあげてください。そしてその出来ることをお子さんが楽しんで継続していくことで伸ばしていけるようにしていきましょう。

そのためにも自分を犠牲にしてでも子どもの為になることをしようと考えるのはやめてください。親御さんが元気でいることは笑顔で過ごすためには大切なことです。お子さんに人生がありますが、当然親御さんにも人生があります。どちらも蔑ろにしていい物ではありません。

 

周囲を頼ることを忘れずに

時には疲れがたまってしまい、いつものように笑顔で過ごせないなんてことがあると思います。そんな時には周囲を頼るのは悪いことではありません。私は障害を持って産まれてきて、今まで親だけではなく、親族、お医者さん、学校などの先生方、会社の上司、先輩方、様々な人達に支えてもらって生きています。

1人では辛いと思ったことも、誰かに相談したり、悩みを聞いてもらうことで解決策を見つけたり、すごく精神的に楽になった経験が何度もあります。

これは決して障害を持つ本人だけではなく、その親御さんにも同じことが言えると思います。話す相手は誰でも構いません。親族やかかりつけ医、療育施設のスタッフやお住まいの地域の保健センターなど様々な場所で相談できるところがあります。

1人で抱え込まずに、まずは相談することから始めてみませんか?

外部リンク
厚生労働省 身近にある地域の相談窓口

 

ありのままを受け入れられないことは情けないことではない

子どものありのままを受け入れてるよという方もいるかと思います。ですが、お子さんのことを愛しているからこそ、子どもの障害を受け入れきれない人もたくさんいらっしゃいます。ですが、ある意味それも当然だと言えます。お子さんがまだ小さい場合は将来の進学や就職のこと、そして自分がいなくなった後どうやって生きていくのかと不安に思うことはたくさんあります。

すぐに受け入れようとしなくても良いのではないでしょうか?

障害を受け入れられてないとしても、お子さんのことを愛してるのは間違いないでしょう。ならば時間が経つことや、何かしらのきっかけで少しずつ受け入れられるようになることもあります。そのきっかけは子どもの成長を見た時、外部の人に誉められて自信がついた時と人によって様々です。

人によっては考え込んでもしょうがない!今は子どものために出来ることをしてみよう!と動いていく中で受け入れられたという人もいます。焦らずにゆっくりと受け入れる準備をしていきましょう。

 

他者との比較をなるべくしない

日々過ごしていると、他のお子さんと比べて発達段階が遅いように感じる時があるかと思います。そうなってしまうと何が悪いんだろう、何か間違ったことを子どもにしてるのかな・・・と悩み苦しい方向へと進んでしまう可能性があります。

また、比べられた本人も「自分は頭が悪いんだ」「自分は手先が不器用なんだ」とセルフイメージをしてしまいます。そうして劣等感を覚えて同じように苦しんでしまいます。そうなってしまうと自己肯定感も下がりますし、物事に対して消極的になり、やる気も失われてしまいます。

ですので比べるのは過去のお子さんの記録にするとよいでしょう。例えば最初は50音を最後まで言えなかったけど言えるようになった、座っていられる時間が伸びた、朝の支度が1人でできるようになった。このように小さなことでも成長を感じられることはたくさんあります。

毎日の記録をつけておき、たまに昔のことを見返すことでそういえばこれは出来なかったけど、出来るようになったなと思えますので小さなことでも日記などをつけておくのもおすすめです!

 

【まとめ】障害を持つお子さんの親御さんは自分を責めないで欲しい

この記事を書いている筆者は、身体障害を持って産まれました。そのため今回の記事に関してはかなり主観や自分の感情が混じってしまう記事となりました。ですが、どうしても伝えたいと思ったためこのような記事を書くことにしました。

障害を持つお子さん、そしてその親御さんが笑顔で毎日を過ごしていけることを願っています。