精神疾患の予防に欠かせないメンタルヘルスケア おすすめの方法3選!

近年、精神疾患にかかる方が増加傾向にあります。一度精神疾患にかかってしまうと、回復するまでにはとても長い時間がかかってしまいます。そのためにも、予防となるメンタルヘルスケアが重要となります。

今回はそのメンタルヘルスケアのおすすめの方法などを紹介していきます。

精神疾患の人数は増加傾向にある?

外部リンク
参考:厚生労働省 患者調査

こちらは厚生労働省から出ている統計データです。人数は外来患者数、入院患者数の合算ですが増加傾向にあることが分かるかと思います。これは大人だけに限らず、10代を始めとした若者でも増加傾向にあります。

理由は世代によって様々ですが、思春期では身体と心が大きく成長する時期です。この時期は外的ストレスを受けやすい時期でもあります。進学のための受験や、学校でのいじめや転向などの理由による孤立、学業不振や何らかの失敗などがきっかけとして大きなストレスを感じることがあります。

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そのストレスを感じる出来事に対して心の成長が追い付かずに、ストレスへうまく対応することが出来ずに精神疾患へと繋がってしまうことがあります。

大人になってからは社会に出て働いていく中では、職場やプライベートでの人間関係によるストレス、仕事で残業などが多く休みが全くない状況が続く。責任や期日などのプレッシャーが強くかかることでストレスが溜まってしまい精神疾患に繋がることがあります。

逆に仕事が全くない、つまらない、物足りないと感じてストレスが溜まり、精神疾患へと繋がるケースもあります。これを「退屈症候群(ボアアアウト)」といいます。

もちろんこれらの他にも脳機能の障害や、災害など過去の経験によって現れる物などもあります。

 

メンタルヘルスケアの重要性

ストレスによって心が限界を迎える前に、予防となるメンタルヘルスケアがとても重要になってきます。普段からヘルスケアを行っていることで、ストレスを溜め込まないようにすることができます。また、自分の心の不調に気付くきっかけにもなります。

例えば、いつもならばこれをしたらストレス発散できるのに、今日はストレスが中々抜けないといった違和感に気付くことができます。これを「一次予防」と言い、未然に防ぐことを目的としています。

一次予防の他にも二次予防、三次予防まであります。二次予防ではメンタルヘルス不調がすでに起きてしまっている人に行う対応で、メンタルヘルス不調を早期に発見し、治療につなげるための取り組みです。そして三次予防では、精神疾患などによって休職した方の職場復帰を目的としています。

 

メンタルヘルスが不調になった時のサインとは?

これは人によって様々なサインがあります。一般的に多く起こり得る症状としては、精神面に現れるサイン、身体面に現れるサイン、行動面に現れるサインがあります。

精神面に現れるサインとして多いのはやる気がでない、気持ちが落ち込んでしまう、イライラすることが多い、焦燥感や焦りが続いて落ち着かない、仕事に集中が出来ないなどが挙げられます。

身体面に現れるサインとして多いのは寝つきが悪くなる、長時間眠れなくなる、吐き気や腹痛・胃痛などがある、頭痛やめまいがする、食欲が沸かないなどが挙げられます。

行動に現れるサインとして多いのは飲酒や喫煙の量が増える、過食・拒食が見られる、家に引きこもりがちになる、衝動買いが増えたなどが挙げられます。普段と違ってこれらのようなサインが現れたら見逃さないようにしましょう。

ただし、これらのサインが出ているからといってすぐに精神疾患に繋がるわけではありません。これらが長く続いてしまうことで、更に調子が崩れてしまい、結果として精神疾患に繋がってしまいます。そのため、自分にはどのようなサインが出やすいのかを知っておくことがとても大切です。

そのサインが出ていないか自分の状態を確認できるように、メンタルヘルスケアを行いましょう。

 

おすすめのメンタルヘルスケア3選!

日常生活や社会生活を過ごしていく中でどうしてもストレスとは上手に付き合っていく必要があります。そのためにはメンタルヘルスケアがとても大切になってきます。おすすめの方法を3つ紹介していきます!

1つ目は、ストレスを溜めづらくするための予防として、生活習慣を整えることから始めてみましょう。

毎日朝は同じ時間に起きて朝日を浴びる、夜も同じ時間に寝て睡眠時間を確保する。バランスの取れた食事を取り、適度な運動を行うことで身体的にも精神的にも健康を保つための基本となります。

運動は日常生活の中に混ぜ込むことで意識せずに行うことができます。エレベーターやエスカレーターを使わずに階段を使うといったちょっとした運動から始めて、車を使っていた所を歩いたり自転車を使ってみたりしましょう。ただし、無理のない範囲で行うようにしてください。

 

2つ目は、自分の考え方を変えてみましょう。人はどうしても物事を一方向から見て「必ず〇〇をやらなければいけない」と考えてしまうことがあります。それが上手く出来ないことで、強いストレスを感じてしまいます。

「この問題は自分1人で解決しなければいけない」「周りに合わせて動かなければいけない」などと考えてしまい、結果ストレスを溜め込んでしまうのはよく聞く話です。もちろんそういう場面が無いとは言いませんが、多くの場面では周りに助けを求めてもいいし、逆に自分1人でやってしまっていい場面もあるはずです。

そのため、「しなければいけない」ではなく「できたらいいな」と考え方を変換してみましょう。「1人で解決できたらいいな、でも無理だったら相談してみよう」と変えることが出来ればストレスを溜め込まずにすみます。いきなり考え方を大きく変えるのは難しいという方でも、常日頃から「できたらいいな」を思い出して、出来なかった時に自分を責めすぎないようにしましょう。

 

3つ目は、自分なりのストレス発散を行う方法を探してみましょう。皆さんは好きな事はありますか?読書や運動、甘い物を食べる、趣味に没頭しても構いません。これをすれば自分はストレスを発散することが出来ると言えるものを見つけましょう。

激しい運動をするためにはある程度の場所や機材が必要ですが、軽いストレッチやヨガ、瞑想や深呼吸などは気軽に行うことが出来るのでとてもおすすめです。また、今日はたくさん寝る日!と決めて睡眠をしても良いですし、仲の良い人と出かけたりするのも良いですね。他にも自分の気持ちを紙などに書きだすことで、気持ちが整理できてスッキリするといったこともあります。

ですが、お酒やたばこといった物に頼るのはあまりおすすめできません。健康上のリスクもそうですが、依存しすぎてしまい依存症になってしまうケースもあります。ストレス発散のつもりが気付いたらアルコール依存症に・・・といった話は決して少なくありません。

 

長期間メンタルヘルスの不調が続く時には

医療機関を受診することを視野に入れてみましょう。早期発見をすることで重症化する前に対策を行うことができます。医師や公認心理士といった専門家を始めとして、地域の精神保健福祉センター、保健所、自治体の相談所など相談が出来る場所はたくさんあります。

こういった機関を利用するのは決して恥ずかしいことではありません。1人で悩まずにぜひ頼ってください。

外部リンク

パブリネット 全国の保健所・保健センター

厚生労働省 全国の精神保健福祉センター

 

【まとめ】精神疾患の予防に欠かせないメンタルヘルスケア

ここまでメンタルヘルスケアについてや、不調になった時のサインなどを見てきました。メンタルヘルスの不調や精神疾患は誰にでも起こり得ます。

ですが、目に見えて分かりやすい症状が現れないととても気付きにくいものです。普段からメンタルヘルスケアを意識し、ちょっとした違和感や変化といった心からのサインを見逃さないようにしましょう。