あなたの心は大丈夫?メンタルヘルスチェックと精神疾患

「最近、なんだか疲れやすいな…」

「やる気が出ないのは、心の問題かも?」

「友達が心配だけど、どうサポートしたらいいんだろう…」

皆さんはこんな悩みを抱えていませんか? 実はこのような悩みを抱えている人は多いんです。でも、自分の心の健康について、どうやってチェックすればいいのか分からないという声もよく聞きます。

今回は、メンタルヘルスの大切さから、セルフチェックの方法、よくある心の病気についてとその対処法までを、みなさんと一緒に考えていきたいと思います。心の健康管理って難しそうに聞こえるかもしれません。でも、毎日できる簡単なチェックポイントや、ストレス解消法を知っているだけでもだいぶ違うんです。心と上手に付き合っていく方法を、一緒に見ていきましょう!

メンタルヘルスの重要性

最近の心の調子はどうですか? 「大丈夫かな?」と考える時間をとったり、ケアをする時間やメンタルヘルスについて調べたりしたことはありますか? 日本のメンタルヘルスの現状って、実は意外と深刻なんです。厚生労働省の調査によると、2022年にはこころの状態に関する相談件数が約87万件あり、コロナ禍前の2019年と比べて約1.5倍に増加したそうです。

また、その中でも特に10代後半から20代の若者の相談が増えているって知っていましたか?私たちの毎日って、SNSでの人間関係、勉強や仕事のプレッシャー、将来への不安など、いろんなストレスと向き合っています。そうしたストレスが重なると、うつ病などの心の病気(精神疾患)のリスクが高まることが、日本心理学会の研究でわかっています。

でも「うつ病?って感じもしないし、なんか精神系の病院とか、施設って利用しにくいんだよね…」と思う方も多いと思います。実際私も調べるまではそう思っておりました。

私と同じように思っていた方や、「周りに知られたくない」「何となくマイナスなイメージがあって行きにくい」と思っている方が多いかと思います。しかし、心配しないでください! 最近はカウンセリングを受けることに対する偏見もずいぶん少なくなってきており、厚生労働省の調査では、若者の約40%が「悩みがあれば専門家に相談したい」と考えているそうです。心理カウンセラーに相談することは、風邪で病院に行くのと同じように、とても自然なことなんです。

また、「病は気から」ということわざがあるように、心と体って密接につながっているんです。ストレスが溜まると、不眠や頭痛、食欲不振といった体の症状として現れることもあります。逆に、規則正しい生活やリラックスする時間を作ることで、心も体の健康も良くなっていくんです。

ちなみに、WHO(世界保健機関)の発表によると、世界の若者の約20%が何らかのメンタルヘルスの問題を抱えているそうです。つまり、日本だけでなく、世界的に見ても心の不調を感じるのは、後ろめたくなるようなことではないんです。

でも、どうやって自分の心の健康状態をチェックすればいいのでしょうか? 次は、日常生活の中で気をつけたい心の健康チェックポイントを具体的に見ていきましょう。意外と簡単にできる方法がたくさんあるんですよ!

外部リンク
参考1:日本心理学会 メンタル不調とリスク認知

参考2:WHO 青少年のメンタルヘルスについて

※参考2のリンク先は海外のサイトになります

 

メンタルチェックのポイント

心の健康状態といっても、怪我や風邪といった体の具合と違って目に見えないから、気づきにくいですよね。しかし、カウンセリングの専門家によると、心の変調は意外とシンプルなチェックポイントで気づけることが多いそうです。そこで、実際にカウンセリングなどで使われるチェック項目を用意してみました。まずは、以下のチェックリストで、あなたや周りの大切な人の心の健康状態をセルフチェックしてみましょう。深く考えず、ゲームのような感覚で気負わずに、普段の自分を思い浮かべながらチェックを付けてみてくださいね。

  • 最近、好きなことが楽しめなくなった
  • 朝起きても疲れが取れていない
  • イライラすることが増えた
  • 食欲が変化した(増えた・減った)
  • SNSを見るのも疲れる
  • 「死にたい」と考えることがある
  • 些細なことで落ち込むことが増えた
  • 人と話すのが面倒に感じる
  • 休日なのに身体が重く感じる

以上になります。当てはまる項目はありましたか?この中で3つ以上チェックが付いたら、注意が必要かもしれません。でも、心配はいりません。これらは誰にでも起こりうる心のからのサインなんです。

日常生活でのメンタルの変化に注目

私たちの心の変化は、実は日常生活の中でさまざまな形で表れています。特に注目したいのが、睡眠と食事の変化です。夜眠れない、朝起きられない、寝つきが悪いといった睡眠の乱れは、メンタルヘルスの重要なサインのひとつです。例えば、いつも楽しみにしていた食事の時間で、好きな食べ物が美味しく感じなくなったり、逆に食べ過ぎてしまったりすることや、今まで楽しめていたはずの趣味が何故か急に楽しめなくなった。などがあります。

次に気をつけたいのが、日々の活動への意欲低下です。仕事や学業でのミスが増える、締め切りに間に合わない、集中力が続かないといった変化は、心が疲れているサインかもしれません。スマートフォンの通知を確認するのも億劫に感じたりすることも、心の健康状態の変化を示すサインとなります。

メンタルの危機!?心からの要注意のサイン

心の不調が進むと、より深刻なサインとして現れることがあります。特に注意が必要なのは、2週間以上続く憂うつな気分です。朝方に目が覚めてしまい、その後も眠れない「早朝覚醒」や、夜に布団に入ったはいいけど中々の眠れない「不眠」などは、うつ病の代表的な症状として知られています。

また、不安や焦りの感情が強くなり、胸がドキドキする、手が震える、息苦しさを感じるといった身体症状として表れることもあります。カウンセリングの専門家によると、このような心身の不調は、適切なケアを受けることで改善・回復が可能となります。特に深刻な症状として、「死にたい」という考えが繰り返し浮かぶ場合は、すぐに専門家に相談することが大切です。

心の健康は、心理的な症状だけでなく、原因のはっきりしない疲労感や頭痛、めまいといった身体症状としても現れます。このような身体的な症状であっても心からのSOSサインかもしれません。早めに気づき、対処することで、より深刻な状態を防ぐことができるので、早期回復につながります。ここまで見てきた変化やサインは、次に紹介する精神疾患の初期症状として現れることがあります。自分や大切な人の心の健康を守るため、これらの変化に気づく力を身につけていきましょう。

外部リンク
参考1:厚生労働省 働く人の疲労蓄積度セルフチェック2023(働く人用)

参考2:厚生労働省 働く人の疲労蓄積度セルフチェック2023(家族支援用)

参考3:厚生労働省 こころのSOSサインに気づく

 

代表的な精神疾患について

様々な精神疾患がありますが、今回は若い世代で特に多いとされる「うつ病」と「不安障害」の2つについて、簡単にではありますが解説していきます。

うつ病について

厚生労働省の調査によると、生涯でうつ病を経験する人は約15人に1人。特に10代後半から20代での発症が増えているんです。うつ病の特徴は、「気分の落ち込み」や「何事にも興味が持てない」といった状態が2週間以上続くことです。でも、若い世代の場合、イライラや身体の不調として現れることもあります。スマートフォンの使用時間が急に増えたり、SNSでのコミュニケーションを避けるようになったりするのも、最近の特徴的なサインとして注目されています。うつ病は適切な治療を受ければ、80%以上の方が回復するという報告もあるので早めに気づいて対処することが、回復への近道になります。

不安障害について

不安障害は、誰もが感じる不安が強くなりすぎて、日常生活に支障が出る状態を指します。WHO(世界保健機関)の報告では、若者の約8%が何らかの不安障害を経験しているそうです。不安障害の特徴は、漠然とした不安が続いたり、特定の状況で強い不安を感じたりすること。例えば、電車に乗れない、人前で話せない、試験前に頭が真っ白になる、などの症状として現れます。また、動悸やめまい、吐き気といった身体症状を伴うことも多いんです。

どちらの疾患も、一人で抱え込まず、周りの人に相談することが大切です。特に心配な場合は、スクールカウンセラーや心療内科などの専門家に相談してみましょう。精神疾患は決して特別なものではなく、誰にでも起こりうるものです。早めの気づきと適切なケアで、必ず良くなっていけますので重く考えすぎないようにしましょう。次は、具体的な対処法について見ていきましょう。

外部リンク
参考1:厚生労働省 うつ病について

参考2:厚生労働省 不安障害について

 

メンタルケアへの対処と予防法

誰でも実践できる日常的なケアと、専門家のサポートを上手に組み合わせることで、心の健康を保つことができます。一つひとつ、できることから始めていきましょう。

日常でできるセルフメンタルケア

心の健康を保つために、まずは生活習慣を整えることから始めてみましょう。アメリカ心理学会の研究では、以下のような簡単な取り組みでも、メンタルヘルスの改善に効果があるとされています。

睡眠の質を改善するために、「就寝1時間前にはスマートフォンを見ない」「寝室は快適な温度に保つ」といった工夫を。運動は「5分間のストレッチ」や「一駅分歩く」などできる範囲で構いません。また、「今日良かったこと」を書き留めたり、好きな音楽を聴いたりするのも、心のリフレッシュに効果的です。

外部リンク
参考:アメリカ心理学会 人生のストレスに対処する11の健康的な方法(海外サイト)

※リンク先は海外のサイトになります

メンタルケアの専門家へ相談

ただし、日常的なケアだけでは改善が難しい場合もあります。以下のような場合は、早めに専門家に相談することをお勧めします。

  • セルフケアを続けても症状が2週間以上改善しない
  • 不眠や食欲不振が続き、日常生活に支障が出ている
  • 強い不安や焦りを感じ、自分ではコントロールできない
  • 「死にたい」という考えが頭から離れない

専門家に相談することで、正確な診断と適切な治療方針の提案をしてくれたり、症状に合わせた専門的なカウンセリングや必要に応じた薬物療法の検討もしてくれます。

また、客観的な視点からのアドバイスはもちろん、継続的なサポート体制を確保できるので、迷わずに利用してみるがいいと思います。最近は相談方法も多様化しており、お近くの施設を使わずに、学校に配属している「スクールカウンセラー」や職場の「産業カウンセラー」への相談も増えており、コロナ禍以降では「オンラインカウンセリング」を利用する方も増えています。特に若い世代へのオススメは、LINEやチャットで気軽に相談できる窓口です。例えば、厚生労働省が提供する「こころの相談ホットライン」では、24時間年中無休でチャット相談を受け付けているんです。

大切なのは、「つらい」と感じたら、それを我慢しないこと。心の不調は、風邪と同じように誰にでもかかる可能性のある「病気」です。病院に行くのは気が引ける場合でも、気軽に相談できるLINEやチャットを利用したサービスから始めてみることも良いのではないでしょうか。とにかく一人で抱え込まずに、気になることがあればためらわずに専門家に相談してみましょう。

外部リンク
参考1:厚生労働省 こころの耳 相談窓口

参考2:厚生労働省 SNS相談を行なっている団体一覧

 

【まとめ】あなたの心は大丈夫?メンタルヘルスチェックと精神疾患

メンタルヘルス(心の健康)について、皆さんはいかがでしたでしょうか。自分の心の状態をチェックすることは、とても大切でスマートフォンの充電を気にするように、心も時々メンテナンスが必要なんです。

特に覚えておいてほしいのは、「心の不調は、誰にでも起こりうること」「早めの気づきが大切」「一人で悩まずに助けを求めること」です。心の健康は、一人で抱え込む必要はありません。友達に話を聞いてもらうことから、専門家によるカウンセリングを受けるなど、あなたに合った方法で大丈夫です。LINE相談やチャット相談なら、より気軽に始められます。心の健康は、私たちの毎日の生活の質を大きく左右します。

でも、正しい知識と適切なケアがあれば、必ず良い方向に向かっていけるので、一歩ずつ皆さんのペースで、心との付き合い方を見つけていきましょう。