皆さんこんにちは！近年メンタルヘルス（心の健康）についての関心が高まり、年々その意識が高まっていますね。過去にも紹介をしましたが、心理カウンセラーは悩みやストレスを抱える人の相談に乗り、心の健康を支援をする心の専門家（スペシャリスト）です。そんな心理カウンセラーの仕事に興味を持っているけれど、「就職するためにはどうしたらいいのか」「気になるけど就職先はあるのか？」「実際どんな業務をするのか」など気になっている方もいるかと思います。今回は心理カウンセラーの需要についてや就職先に加えて、現状や今後の将来性もあわせて紹介していきたいと思います。
メンタルヘルスの現状と心理カウンセラーの必要性
日常生活に潜むメンタルヘルス（心の健康問題）
近年、日本社会におけるメンタルヘルスの課題は深刻化の一途を辿っています。厚生労働省の調査によると、心の健康問題による休職者数は年々増加傾向にあり、特にコロナ禍以降、病気や災害、物価の上昇など、その傾向はより顕著になりました。それにより、職場でのストレス、家庭内の問題、社会的孤立など、様々なメンタルヘルスの課題が取り上げられました。
特に注目すべき点は、メンタルヘルスの問題は特定の年齢層や職業に限定されないことです。学生のストレスや不登校や自殺。社会人の雇用状況、高齢者の孤独や不安など、あらゆる層で心の健康についての課題が浮き彫りになっています。この記事を読んで下さっている方や周りの方も含め、メンタルヘルスに関する話を見聞きしたり、不調を感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
また、パーソル総合研究所が行ったメンタルヘルスについての調査（20～69歳の男女3025名を対象にした過去3年以内のメンタルヘルスの状況調査）結果では、若年層ほどメンタルヘルスの不調を経験しており、20代男性で18.5％、20代女性では23.3％が不調に陥った経験があることもわかりました。
外部リンク
パーソル総合研究所 若手従業員のメンタルヘルス不調についての定量調査
メンタルヘルスへの関心（社会の風潮）
このように数年前も前から徐々に増えるメンタルヘルスの問題から、政府も企業に対し、メンタルヘルスチェックを義務付け、2019年には心理系で初めてとなる国家資格「公認心理師」の認定も開始されました。それにより、心理カウンセラーの認知度や必要性がグッと増えてきました。
心理カウンセラーの必要性
現在の社会情勢に合わせ、心理カウンセラーの需要はどんどん増えています。たとえば、学校現場では10年前と比較し、スクールカウンセラーの配置率が約1.7倍に増えています。
また、50人以上の労働者を抱える事業場には、労働安全衛生法によりストレスチェックが義務化されておりましたが、昨年2024年に厚生労働省は、全ての企業に対してストレスチェックを義務付ける方針を発表したんです！
このように国がメンタルヘルスの改善を進めているので、今後も心理カウンセラーの需要は増えていくことが予想できます。
関連リンク
メンタルヘルスってなに？心の健康と心理学
ということで、心理カウンセラーの必要性は高くなると予想でき、今後も必要とされる仕事といえます。次は、心理系の資格に興味はあるけど、「就職には役に立たないのではないか？」「どこで役立てるのか？」といった疑問もよく耳にしますので、心理系資格で有名なメンタル心理カウンセラーの資格（2025年1月時点で、約51,000人の方が資格取得講座を受講しており、人気の高い資格の１つです）をベースに紹介をしたいと思います。
メンタル心理カウンセラーの資格は就職に役立つの？
メンタル心理カウンセラーは一般財団法人 日本能力開発推進協会（JADP）が認定する民間資格になります。
メンタルヘルスの課題を抱える方に対して、心理面だけでなく、生活や仕事など社会生活全般をサポートできるカウンセラーを育てることを目的とした資格です。民間資格であるため、この資格が採用時に評価されるか否かは、企業や学校によって異なります。そのため、就職や転職を保証してくれるようなものではありません。ただし、私自身も受講しましたが、心理学について初心者の方や家事や仕事で忙しい方でも気軽に始めることができ、カウンセリングをメインとした資格のため、実践的ですぐに役立てることができる内容となっておりました。
この資格を取得した方の中には、起業した方や転職した方などもおりましたので、就職や転職に役立つ資格の1つといえます。さらに、取得者の声や求人情報などを見るとこの資格に加えて他の資格「上級カウンセラー（メンタル心理カウンセラーの上級資格）」や教員免許や看護師資格などを持つことで、相互関係で価値を高め、就職や転職に役立てている様子でした。
関連リンク
メンタル心理カウンセラー資格とは？特徴や人気の秘密を徹底解説
心理カウンセラーとしての就職（活動）場所とオススメ資格
メンタル心理カウンセラーを取得した方など、心理カウンセラーの方達が働く場所（心理カウンセラーの就職・転職先として需要のある職場）を紹介したいと思います。また、学歴などの条件がなく、すぐにでも挑戦ができるオススメ資格も合わせて紹介したいと思います。
就職場所① 学校や教育センターなどの教育機関
学生たちの悩みに耳を傾け心理的な支えとなり、学業や進路選択などについて専門的な知識に基づいたサポートし、いじめや不登校など深刻な問題解決、生徒や保護者と共に解決の糸口を見つける手助けをしていきます。
【就職におすすめの資格】
- メンタル心理カウンセラー
- 上級カウンセラー
- チャイルドカウンセラー資格など
外部リンク
JADP認定 チャイルドカウンセラー資格
就職場所② 福祉施設
福祉施設（児童相談所、高齢者福祉施設、リハビリテーションセンター、障害者施設、精神保健福祉センターなど）の活動で有利になります。利用者一人一人の心理的な課題に寄り添いカウンセリングや生活指導、相談対応を行うことで利用者が健やかに自立した生活を送れるようにサポートしていきます。
【就職におすすめの資格】
- メンタル心理カウンセラー
- チャイルドカウンセラー
- 福祉心理カウンセラー
外部リンク
日本メディカル心理セラピー協会 福祉心理カウンセラー
就職場所③ 産業関連（一般企業や就労支援施設）
一般企業や就労支援施設（企業内の相談室、ハローワーク、健康管理センターなど）での活動に有利になります。特に企業において従業員のメンタルヘルス対策が重要視されるようになり、メンタル心理カウンセラーの需要が高まっています。また、上記で紹介した資格に加えて「キャリアコンサルタント（国家資格）」がオススメです。国家資格ですが公認心理師とは違い、学歴は不問、学習期間も半年ほどで取得が可能となり、教育訓練給付制度を使える方であれば、約20万円程度で資格を取得することも可能なんです！
ここまで、就職や転職に注目して紹介をしてきましたが、心理系資格の良いところは「自分自身のメンタルケアも可能となる」という点です。自身のケアが可能となることでパフォーマンスが向上し、結果的に学業や仕事の質が向上にもつながります。専門的な内容ではありますが、日々の生活に活かせるので、就職や転職に活かす事にだけにとらわれず、学んでいただくことをオススメします！
関連リンク
心理カウンセラーになるには？ メンタルケアに関する資格と取得方法
心理カウンセラーとして独立！
カウンセリングを行う際に必ず必要となる資格というものは存在しません。そのため極端な言い方をすれば「今すぐ誰でも心理カウンセラーを名乗り独立開業することが可能」となります。ＳＮＳを見ていると無資格だと思われるような方もカウンセラーと名乗り活動していらっしゃる方を見ることがあります。
ただし当然ですが、専門スキルがなければ人の役に立つことは難しいでしょう。また相手からカウンセラーとして信頼されずにうまくいかないこともあるでしょう。そのため、ここまで紹介してきたような資格を取得したうえで心理カウンセラーとして独立することをお勧めします。
これは私個人の意見ですが、最低限の基礎知識は必須ですが、それ以上に経験値がものをいう世界だと思っています。心理についての知識がいくらあっても、カウンセラー自身がコミュニケーションをうまく取れない方だった場合、適切なカウンセリングの実施は難しいでしょう。また、カウンセリング経験がなければ、せっかくの知識もうまく役立てないことでしょう。
その為、心理カウンセラー関係の資格をいくつか取得したら、経験を積むことに重点を置くと良いと思っています。ただ、これが当てはまるのは独立開業を目指している人に限ります。専門機関やクリニックで働きたいと思った場合は、やはり国家資格やそれに相応するような資格が面接時に求められるでしょうから、その場合は何よりも先に資格取得を優先させると良いでしょう。
【まとめ】メンタル心理カウンセラー資格は就職や転職に役立つの？独立も可能？
年々メンタルヘルスについての問題を取り上げる機会も多くなっており、「職種を問わず社会的に必要」「子どもから高齢者まで幅広い年齢に必要」「専門的な資格だが日常生活に活かせる」といった３点からも、メンタル心理カウンセラーを含む心理系の資格は就職役立つと言えます。また、今回紹介した資格は学歴などの条件もなく、就職に関わらず学ぶのだけでもオススメです！ぜひお時間があれば挑戦してみて下さい。
メンタルヘルス支援士のお申込みはこちらから。人気のメンタルケア・心理カウンセラー関連の資格。精神疾患の種類や特徴を理解し…
