子どもや学生がカウンセリングを受けることはできるの?

学校などに通い、たくさんの人と出会いながらコミュニケーションを行っていく中で、子どもは様々な刺激を受けて成長していきます。この時期は多感な時期でもあり、友人とのすれ違いや喧嘩などのトラブルから様々な悩みごとにぶつかります。

その悩みごとにぶつかった時、誰かに相談できるのならば良いのですが、中々出来ない子もたくさんいます。そして1人で抱え込んでしまってメンタルヘルスに影響が出始めてしまうなんてことも少なくありません。

今回はメンタルヘルスを守るために相談できる子ども向けのカウンセリングを紹介していきたいと思います。

子どものカウンセリングって何をするの?

子どもは身体の成長とともに心もゆっくりと成長していきます。ですが、心の成長が身体の成長に追い付かずに不安定になりやすい時期でもあります。何かしらの困りごとに直面し、悩んでいる。表情がずっと暗く、メンタルヘルス(こころの健康)が気になる親御さんもいるでしょう。

そんな時に親御さんに相談してくれるならば良いのですが、近い関係だからこそ言いづらい、思春期特有の素直に親に心の内を伝えられないなんて経験は誰しもがあるでしょう。そんな時は外部の「カウンセリング」を頼ってみるのも1つの手です。

カウンセリングでは、主に「子どもの話を聴く」ことが行われています。え。それだけ?と思うかもしれませんが、話を聴く方は臨床心理士や公認心理士といった資格を取得してる方が多く、適切な話の聴き方を行うことで子どもの悩みを引き出していくことができます。

また、自分のことを知らない人だからこそ子どもが自分の心の内を言いやすいといったメリットもあります。

外部リンク
厚生労働省 カウンセリングについて

 

子どもや学生でも受けられるカウンセリングって?

では、この子どもや学生が受けられるカウンセリングはどこにあるのでしょうか?それは次のようなものが挙げられます。

スクールカウンセリング

学校にスクールカウンセラーが配属されている場合に受けることができます。小学校・中学校・高校・大学などの児童、生徒を始めとして、教師や保護者の相談に乗ることもあります。

相談をした生徒の許可がない限り、相談した内容を先生に勝手に伝えることはしないため、安心して相談することができます。ただし、重大な問題がある場合(自殺を考えているなど)に限っては、先生とスクールカウンセラーが連携して問題にあたることがあります。

費用はかからないので1人で悩んでいる場合には、気軽に相談に行ってみましょう。適切なアドバイスなどを貰うことが出来るかもしれません。

外部リンク
文部科学省 スクールカウンセラーについて

子ども・思春期カウンセリング

これは児童精神科や思春期外来、児童相談所、児童家庭支援センターなどで受けることができます。子どもだけではなく、思春期の子どもへの関わり方で悩んでいる親御さんが相談することもあります。

学校だけではなく、家庭内での問題、地域の子ども同士の対人関係の問題、本人が精神的に辛い状態の時など様々な問題がある時に相談しにいくことができます。もし必要な場合は薬物療法や他の専門機関と提携しながら治療が行われることもあります。

子ども若者相談センター

悩みごとが多すぎてどこに行けばいいか分からない、子どもだけではなく若者やその家族の方のどんな相談でも応じているのが子ども若者相談センターです。各都道府県などから委託を受けて運営されている団体ですので、最初から民間企業などに頼ることや、医療機関などに頼ることに抵抗がある場合は、この子ども若者相談センターを頼ってみるのはいかがでしょうか?

以下に全国の子ども・若者相談センターの所在地が書かれているホームページへのリンクを記載しますので、こちらもご覧ください。

外部リンク
こども家庭庁 子ども・若者総合相談センター所在地一覧

その他のこころの相談窓口

お子さんだけではなく、大人の方でも利用できる相談窓口を紹介します。保健所や保健センター、精神保健福祉センター、児童相談所、教育センター、こころの健康相談統一ダイヤルなどが挙げられます。

子どもの行動やこころの問題が気になった時に医療機関を受診するべきかどうか判断が難しいことが多いでしょう。そんな時に相談できる窓口です。また、こころの健康相談統一ダイヤルでは本人はもちろん家族の方が相談することが出来ます。通話料はかかりますが、相談は無料で行うことができ、当然秘密を守ってくれます。

相談機関へ行き、直接顔を合わせて相談するのはハードルが高いと感じる方は少なくありません。まずは電話で相談することから始めてみるのはいかがでしょうか?

外部リンク
厚生労働省:身近にある地域の相談窓口(保健所、保健センター、精神保健福祉センター)

厚生労働省:全国にある様々な相談窓口

 

公的な機関以外のカウンセリングは信用できるの?

民間企業などのカウンセリングは少し信用できない、効果が無いのではないか?といった声をよく耳にすることがあります。実際に検索をするとカウンセリングの効果が無いといった記事もよくヒットすることがあります。

ですが、これは民間企業などのカウンセリングが悪いという訳ではありません。民間企業といっても、カウンセラーの方は臨床心理士や公認心理士、メンタル心理カウンセラーといった資格を取得していることがほとんどです。そのため、すぐにというのは難しいですが、カウンセラーの方を信頼して会話を重ねていき、自分のことを少しずつ話していくのが大切です。

関連リンク
メンタル心理カウンセラー資格は怪しい資格で意味がないのか?

 

カウンセリングを受ける時に気を付けることって?

子どもがカウンセリングに対して乗り気ならばいいのですが、親御さんが心配しているから連れて行った、カウンセリングに行くとは言わずに違う理由で連れていってカウンセリングを受けさせたなどの理由でカウンセリングを受けてしまうと、子どもはカウンセリングに対して良いイメージを持つ可能性はとても低くなってしまいます。

そうなってしまうと、カウンセリングに通い続けることは難しくなってしまい、結局子どもの悩みや不安といったものは解消されずに終わってしまうことがあります。そのため、今の君はおかしいから病院に行こう、カウンセリングに行こうなどの直接的な表現をするのは絶対にやめましょう。

君は今眠れなくて辛いよね、体調がずっと悪くて辛いよね。もしかしたらその原因を軽くすることが出来るかもしれないから、一回病院やカウンセリングに行ってみない?と促してみましょう。

また、このような本人が行きたがらない場合でも、先程の項目で挙げた相談窓口などで相談することができます。

 

【まとめ】子どもや学生がカウンセリングを受けることはできるの?

今回は子どもや学生をメインとしたカウンセリングや、カウンセリングを受けることが出来る場所などを紹介してきました。

カウンセリングは相談者とカウンセラーの信頼関係が非常に重要になってきます。その信頼関係を築くためにも、相手を信頼して対話を続けていきましょう。最初は素直に伝えられないことがほとんどでしょう。それでも構いませんので、少しずつ話せるようになっていくと良いですね。

そして、自分の悩みごとの解決するきっかけができたり、不安を解消するきっかけになるかもしれません。最初は勇気が必要ですが、1人で抱え込まずに相談してみましょう。

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