メンタルヘルス・マネジメント検定のメリットとは?怪しい資格ではない!

皆さんこんにちは!今回は、メンタルヘルスに関連する資格についての紹介です。以前からいくつか資格を紹介しておりますが、その中の1つ「メンタルヘルス・マネジメント検定」について、紹介したいと思います。

また、メンタルヘルス・マネジメント検定について「聞いたことない」「怪しい資格だったらどうしよう」「意味がないんじゃない?」と感じている人も多いようなので、その部分について触れながら紹介していきます。心理系の資格に関する資格取得を考えている方などに役立つ情報となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

メンタルヘルス・マネジメント検定って何?

メンタルヘルス・マネジメント検定という資格について知らない方もいらっしゃると思うのでまずは、どういった資格なのかを簡単に紹介したいと思います。

 

メンタルヘルス・マネジメント検定(民間資格)

メンタルヘルス・マネジメント検定という資格は大阪商工会議所、施行商工会議所が主催し、認定している民間資格になります。働く人たちの心の不調を未然に防ぎ、活力のある職場づくりを目指して、職場内での役割に応じて必要なメンタルヘルスケアに関する知識や対処方法を習得できる資格となります。

 

外部リンク

参考:メンタルヘルス・マネジメント検定

 

メンタルヘルス・マネジメント検定で得られる知識・できること

働く人の精神的不調を防ぎ、1人1人の能力を発揮できる職場づくりを目的としてつくられた資格です。例えば、同僚がメンタル不調に陥ると、注意力や集中力が低下しミスが増えたり休職や退職につながったりする場合もあります。

結果、業務のしわ寄せによる疲弊。人事面では、新規で人を採用・教育など余分なコストがかかる場合もあります。

また、メンタルヘルスの問題は、風邪や怪我と違い、心の不調は目に見えにくいため、気付かないことも多く、知らぬ間に症状が悪化するケースが多く、悪化すればするほど解決までに時間がかかります。しかし、メンタルヘルスについて学習し、知識やスキルを見つけることで、周囲の人のメンタル不調に気づき適切な対応ができるようになります。

さらに、メンタルヘルスについての学習は、他者だけでなく、自分のメンタルケアもできるようになります。そのため、メンタルヘルスに関して正しい知識を持ち、適切な対応ができれば、メンタル不調による影響を最小限にとどめることが可能となり、働きやすい環境を作ることができます。

 

学習の仕方や受験の方法は?

メンタルヘルス・マネジメント検定の資格を取得するには、特別な講座やセミナーに参加するなどの必要はなく、メンタルヘルス・マネジメント検定の資格試験に合格するだけとなります。検定は3つのコース(レベル)に分かれており、その目的や学習内容が異なります。まずは、公式テキストや各出版社から出ている参考書、通信講座やスマホアプリなどでも取り扱いが多いⅢ種(セルフケア)やⅡ種(ラインケア)の学習から進めていくことをお勧めします。

 

外部リンク

参考:ユーキャン メンタルヘルス・マネジメント検定講座

参考:資格のキャリカレ メンタルヘルス・マネジメント検定講座

 

資格取得までの流れ

  1. 希望するコースの学習を行う(公式テキスト、通信講座やセミナーなど)
  2. 試験申込を行う(受験料:Ⅲ種5,280円、Ⅱ種7,480円、Ⅰ種11,550円)
  3. 試験を受ける(7割以上で合格)
  4. 試験結果はオンラインもしくは郵送にて確認(1ヶ月程度)

という流れになります。

また、メンタルヘルス・マネジメント検定試験は、受験資格が必要ないため、だれでも受験することができます。ただし、受験する日時や場所に制限があります。そのため、学習自体は終わっていても試験が受けられない場合もあります。事前にサイト等で試験日や受験会場を確認し、学習から受験までの計画を立てて臨むようにしましょう。

 

関連リンク

参考:メンタルヘルス・マネジメント検定資格とは?特徴・取得方法を徹底解説

 

なぜメンタルヘルス・マネジメント検定が怪しい、意味ないと言われるのか?

メンタルヘルス・マネジメント検定が、「怪しい」、「意味ない」といわれる理由を色々調べてみました。その結果、怪しい、意味ないと言われる理由は、大きくは3つのことに原因がありそうです。

 

原因1つ目:国家資格ではなく民間資格だから

まず、1つ目はメンタルヘルス・マネジメント検定が国家資格ではなく、民間資格という部分です。民間資格は、国の法律に基づかず、民間団体が独自に定めた基準で知識や能力を評価します。そのため、国家資格のような統一的な基準に基づいていないため、信頼性が低いと判断されやすい点があります。

 

原因2つ目:心理学の入門資格ではあるが、カウンセリング手法が学べない

国家資格である「公認心理師」資格を取得するためには、大学での心理学課程修了と2年の実務経験、または大学院修了が必要で、取得までに6年以上と数百万円の費用がかかります。しかし、メンタルヘルス・マネジメント検定は大学への入学や経験年数などを問わず、基礎的な知識を約1ヶ月~3ヶ月程度の期間で学習し、資格試験に合格することで資格取得ができます。

結果「簡単に取れる資格=意味ない」というイメージがあることや、心理(メンタル)ケアに必要なカウンセリング手法は学べないという部分から意味がないという声がありました。

 

関連リンク

参考:厚生労働省 公認心理師とは

 

原因3つ目:独占業務の資格でないから就職や転職に役立たない

医師や弁護士、会計士といった独占業務(資格を持っていないとできない仕事)のない資格となるため資格を保有していなくても、就職や転職は可能となります。そのため資格を取得したからといって就職や転職の保証がされません。結果「就職に役に立たない」といわれているようです。

 

以上が、メンタルヘルス・マネジメント検定が「怪しい、意味ない」と言われる理由ではないかと思います。このようなマイナスな意見もありますが、次は「メンタルヘルス・マネジメント検定が本当に意味がないのか」ついて話をしたいと思います。

 

メンタルヘルス・マネジメント検定は意味がないのか?

怪しい、意味ないと言われる理由も様々です。これはどんな資格にも言えることですが、「その資格をどう活かす」がポイントになります。

確かに、メンタルヘルス・マネジメント検定を取得し、公立の学校や病院でカウンセラーとして採用してもらうのはかなり難しいでしょう。しかし、これは資格の活用範囲が異なるからです。この資格は心理カウンセリングを主とした資格ではないため、カウンセラーとしての就職をしたい!という場合には意味がない。とは言いませんが役立つ部分が少ないです。

ただし、企業で働く中でメンタルヘルスに関する知識を持ち、自身のメンタルケアに役立てたい!社内で上に立つ立場として、共に働く部下やスタッフを心の不調から守りひとりひとりのパフォーマンス向上には意味があります。そして、業種問わずどこでも役立てることができます。

また、心理系の資格に限らずどの分野でも言えることですが、民間資格は国家資格に比べると、「どの程度信用できる資格なのか」「取得をして意味があるのか」と、疑われることがあります。メンタルヘルス・マネジメント検定は民間資格ではありますが、商工会議所(営利目的ではない特別認可法人)が主導している資格で、国がサポートする団体が運営しているので、公的性が高く信頼できる資格になります。

【注目の資格】メンタルヘルス支援士(民間資格)

最後に今注目されている資格「メンタルヘルス支援士」についてご紹介いたします。

メンタルヘルス支援士は一般社団法人 人間力認定協会が認定する民間資格となります。

人間力認定協会は発達障害支援の代表的資格でもある「児童発達支援士」を認定している団体であるため、信頼性は十分にあると言えるでしょう。弊社でも児童発達支援士のノウハウの一部を導入しています。児童発達支援士などの発達障害関連資格の累計受講者数は4万名を超えているようです。(2025.2現在)

メンタルヘルス支援士は発達障害関連の資格というわけではなく、その名の通り「メンタルヘルス(心の健康)」を向上させることを目的とした資格となっています。メンタルヘルス支援士講座で学べる内容は、以下のようになっています。

  1. 精神疾患に関する基礎知識
  2. 発達障害と精神疾患・依存症の関係性
  3. 認知行動療法の種類と基礎知識
  4. カウンセリングの基本姿勢
  5. カウンセリングに役立つ心理学テクニック

この資格に内容や難易度が類似する資格としては、キャリカレの「メンタル心理カウンセラー」があげられます。その際の違いという点では、発達障害やその二次障害との関連性を学べる点と言えるでしょう。発達障害の専門資格を扱っているだけあり、そこは強みの一つのようです。

またメンタルヘルス支援士は「DSM-5TR」に基づいた表記がされていることも特徴の1つです。DSMというのは、アメリカ精神医学会が発刊している医学書のことですが、2022年に最新版となる「DSM-5-TR」が発刊されました。それまでは2013年に発刊された「DSM-5」という医学書がベースとなっていました。およそ9年ぶりに情報が更新されたのですが、その最新情報に対応している資格だということです。精神疾患や発達障害関連の研究は現在も進んでいるため、学ぶのであれば新しい情報であるにこしたことはないでしょう。DSM-5-TRでは、より差別感のでない表現や理解しやすい表現が重視されているので、受講する際にも気持ちよく学ぶことができるのかもしれません。興味のある方は下記より特設サイトをご覧ください。

外部リンク
人間力認定協会|メンタルヘルス支援士 特設サイト

[メンタルケア資格]メンタルヘルス支援士の内容や試験概要をご紹介

 

【まとめ】メンタルヘルス・マネジメント検定のメリットとは?怪しい資格ではない!

今回は、メンタルヘルス・マネジメント検定について紹介しました。私個人としては、怪しい資格ではないですし、意味のある資格だと思います。確かに、「意味がないに」やつ「怪しい」と感じている人がいることは事実です。

ただし、これはどんな資格にも言えることで、民間資格か国家資格かは関係なく、ポイントは「その資格をどう活かすか」です。メンタルヘルス・マネジメント検定についても、いろいろな噂がありますが、大手企業でも、資格の取得をサポートしていたり、管理職には取得を義務付けているところもあります。

また、国としてもメンタルヘルスの問題について対策を取っているので、話題性のある資格です。仕事に必須の資格ではありませんが、メンタルヘルスについては職種を問わず大切なことなので、就職・転職活動の際は履歴書に記載することでアピールになります。心理学に興味がある方や就職・転職活動、会社全体のパフォーマンスを上げるのに役立つので資格取得に向けて勉強を始めてみてはいかがでしょうか。

 

メンタルヘルス支援士

メンタルヘルス支援士のお申込みはこちらから。人気のメンタルケア・心理カウンセラー関連の資格。精神疾患の種類や特徴を理解し…